ホンダの人気バイク・pcxを買取に出すときの注意点

ホンダのバイクpcxは、世界戦略車としてタイで先行発売されました。排気量は124ccで、他に150ccタイプのpcx150も販売されています。さらに2018年9月には、世界で初めてスクーターにハイブリッドシステムを採用したpcxハイブリッドが登場。

乗り換えを検討している人もいるかもしれません。

理由は何であれ、現在乗っているpcxを買取に出す際の注意点をまとめてみました。

pcxの特徴

pcxが最初にタイで販売が開始されたのは、2009年11月でした。日本で販売され始めたのは、翌年3月からです。他にも欧米や東南アジア、オーストラリアなど、世界各国で利用されています。250ccのビッグスクーターが2000年代にヒットしましたが、それより小型の124ccという扱いやすさが広い世代に支持を得ました。

軽量の水冷4ストローク単気筒エンジン搭載なので、女性も乗りやすいです。また、タイで製造してコストを抑え、リーズナブルな価格に設定したことも人気を後押ししました。フルモデルチェンジが行われたのは、2014年4月と2018年4月。

2014年には外観が大きくリニューアルされ、5.9Lだった燃料タンクが8.0Lに容量アップ、全てのライトがLED化されました。そして、2018年にも外装が一新され、流線型バイクの形状に近づきます。スマートキーシステムを組み込むなど、近代技術も搭載され、使い心地もアップしています。

それから、アンダーボーンフレームをダブルクレードル式に変更したことで、剛性もアップ。さらに、ワイドなタイヤへのチェンジで走りやすさも向上しました。初代のpcxのメーカー希望小売価格は299,250円でしたが、2018年車は342,360円と、4~5万円値上がりしています。

しかし、8年という年月で物価が上昇していることを考慮すると、実質的に値上がりは行われていません。つまり、リーズナブルな価格はそのまま引き継がれているということです。

実用性はどうなの?

pcx愛用者によると、最高速度は時速100kmという意見が多いです。車体にスピードリミッターが搭載されておらず、レブリミッターによって一定の速度以上に上がらない仕組みとなっています。高速道路では乗れないサイズのバイクなので、日常的にスピードが遅いと感じる機会はありません。

それから、pcxは燃費の良さも特徴です。後輪には低燃費タイヤが採用されており、燃費性能はリッター53.7kmと、高燃費です。それに加えて、アイドリングストップ機能も搭載されているので、これによっても燃料を削減できます。

一般的にバイクの実燃費は、カタログ数値の60~70%と言われていますが、pcxは何と80%を達成。長時間給油しなくて良い点はツーリングにも向いていますし、ガソリンスタンドの軒数が少ない郊外に住む人にも嬉しいところです。

バイクを売るのに適した季節

125ccタイプのバイクは、軽自動車税と自賠責保険を併せても年額1万円を切るのが一般的です。燃費の良さを加味すると、pcxは益々コスパに優れたバイクと言えます。中古市場でも人気車種となっており、中古販売されているpcxの価格はおよそ14~34万円です。

反対に、買取相場は7~17万円です。販売価格相場の半値となっていますね。バイクの買取価格は、年式や走行距離、車種など、沢山の条件を基に決まっていきますが、市場の状況も影響します。バイクの需要が高まる時期は、新生活が始まる4月やツーリングに適した7月です。

そのため、季節的に考えると、4月か7月が売り時と言えます。反対に、真冬に突入する12月は需要が低くなり、どのバイクショップも閑散とします。12月から翌年2月頃までは買取に出すのは賢明とは言えないでしょう。

買取に出す季節は、バイクシーズンとなる4月から10月を目安にするといいかもしれません。しかし、その季節を待っているうちにどんどん古くなるのですから、待つのは賢明でないという意見もあります。年が明ければ年式が1年古くなるので、その分査定額が下がることは考慮しましょう。

特に新型車が出ることが分かっている場合は、早めに売却する方がいいでしょう。

査定時にマイナスとなるポイントは?

バイクを査定するときは、マイナスポイントとプラスポイントがそれぞれチェックされ、買取価格が変動します。マイナスポイントとなる代表的なものが、外装の傷や凹み、サビなどです。さらに、エンジンに異音がしたり、バッテリーが不調だったりしてもマイナスに傾きます。

こうしたダメージがあるバイクを買い取った後、中古バイク店では整備やバッテリー交換などにお金をかけなければいけません。そのため、査定額を上げるのは難しいのです。年式が古くなると、どうしてもこうした状態になりやすいので、せめて日頃のメンテナンスに気を遣っておきたいところです。

小まめな洗車やサビ取り、定期的なオイル交換などを行うといいでしょう。また、青空駐車場に保管している場合は、バイクカバーをかけて雨風から守るといいです。何かにぶつかられたとしても、傷付くのを防げるでしょう。

それから、バイクの改造が趣味という人も少なくありませんが、カスタム車を売却するときは、できるだけ標準仕様に戻すことをおすすめします。カスタム車は世界に一つだけのデザインや性能が魅力であるものの、故障のリスクが高まるので、評価が下がってしまいます。

流行を過ぎたパーツや安価なノーブランドのパーツが付いている場合、評価が下がることが多いです。しかし、パーツが有名ブランド品の場合などは、稀ですが評価が上がることもあります。もし純正パーツを保管している場合は、査定時に出すといいでしょう。

少しでも高く買い取って欲しい場合は

買取査定に出す前に、少しでも綺麗に磨いておくといいでしょう。日頃のメンテナンスが重要ですが、綺麗にしておいて損はありません。もし磨いている最中に消耗部品が劣化していたら交換します。しかし、交換費用にかけるお金は少額に抑えるのが無難です。

わざわざ高いお金をかけて部品交換しても、査定額に好影響を与える可能性は高くありません。売却先は、バイク買取専門店やバイク店、ヤフオクなどが挙げられます。一般的に高く売れるのは、ヤフオクなどでの個人売買です。

特にカスタム車の場合は、高く売れる傾向にあります。バイク買取専門店は買い叩かれるという意見が少なくないので、注意が必要です。購入したバイク店から業者オークションに出品してもらったら、バイク買取専門店が提示した査定額の倍で売却できたという意見もありました。

個人でのやり取りが面倒でなければヤフオクなどでの個人売買にして、面倒であれば購入したバイク店に相談してみるといいでしょう。また、その前にバイク買取専門店の一括査定サイトなどを利用して、価格を調査しておくのもいいかもしれません。